「金やプラチナは変色しない」という考え方は誤りです
「金やプラチナは変色しない」という考え方は誤りです

金やプラチナは、宝飾品やアクセサリーの制作に広く使用されている高級金属で、酸化しにくいという特性を持っています。そのため、「金やプラチナのジュエリーは決して変色せず、メンテナンスも不要である」と考えている方も少なくありません。しかし、これは実際には非常に多い誤解の一つです。本記事では、金とプラチナの本来の性質、ジュエリーが変色してしまう理由、そして美しさを長く保つための正しいお手入れ方法について、詳しく解説していきます。
なぜ「18Kゴールドやプラチナはお手入れ不要」というのは間違いなのか
まず結論から言うと、金やプラチナ(K18、K14、K10、Pt900、Pt950 など)で作られたジュエリーが、ケアをしなくても変色しないという考え方は、完全に誤りです。確かに、純金や純プラチナは耐食性・耐酸化性が非常に高く、酸やアルカリ、汗、温泉水などにもほとんど反応しません。しかし、これはあくまで 100%に近い純度、例えば K24ゴールド や Pt1000プラチナ に限った話です。

ところが、K24ゴールドやPt1000プラチナは非常に柔らかく、日常使いのジュエリーや繊細なデザインの加工には向いていません。そのため、実際のジュエリー制作では、強度や加工性を高める目的で、他の金属を混ぜた「合金」が使用されています。この合金成分が含まれているからこそ、金やプラチナのジュエリーであっても、経年とともに変色する可能性があるのです。したがって、「金やプラチナだからメンテナンスは不要」と考えるのではなく、定期的なケアを行うことが、美しさを長く保つためには欠かせません。
金・プラチナのジュエリーが変色する原因

K24ゴールドやPt1000プラチナであれば、ほとんど変色しないと言えますが、その分、耐久性が低く、デザインの自由度も限られます。金やプラチナの大きな特徴は、通常の環境下では酸化せず、王水(濃硝酸と濃塩酸を混ぜた特殊な溶液)でしか溶けないほど化学的に安定している点です。この性質から、宝飾品だけでなく、電子部品や医療分野、自動車産業など幅広い用途で使用されています。
しかし、実際のジュエリーに使われている金やプラチナは合金であり、銀、銅、パラジウム、ニッケルなどの混合金属が含まれています。これらの金属が酸化することで、ジュエリー全体がくすんだり、色味が変化したりするのです。さらに、以下のような要因も変色を促進します。
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空気中の酸素
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汗や皮脂
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化粧品、シャンプー、石けん
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温泉に含まれるミネラル成分
入浴時や温泉に入る際にジュエリーを着けたままにしたり、使用後に外してお手入れをしなかったりすると、これらの影響が蓄積し、金属表面の輝きが徐々に失われていきます。
金とプラチナの純度による違い
プラチナの場合

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Pt950・Pt900:指輪やペンダントトップによく使用(プラチナ90~95%+パラジウム、ルテニウム、イリジウムなど)
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Pt850:しなやかさと耐久性を高めるため、主にチェーンに使用
ゴールドの場合
ゴールドは色味によって合金の配合が異なります。
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ホワイトゴールド:金+パラジウム、またはニッケル(※ニッケルは金属アレルギーの原因になることがあります)
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イエローゴールド:金+銀+銅
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ピンクゴールド:金+銀+銅+パラジウム
一般的な純度には K22、K20、K18、K14、K10 などがあり、合金の割合が高いほど変色しやすくなると考えられます。変色を抑えたい場合は、K18以上、またはPt900以上を選ぶのがおすすめです。
ジュエリーが変色してしまった場合の対処法
① 中性洗剤で洗う

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ぬるま湯に薄めた中性洗剤(食器用洗剤など)に10~30分浸す
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ぬるま湯でよくすすぐ
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柔らかい布で水分を拭き取る
※オパール、真珠、サンゴ、琥珀などの宝石には使用を避けてください。エメラルドやターコイズも注意が必要です。
② 専用クリーナーを使用する

汚れが落ちない場合は、市販の金・プラチナ用クリーナーを使用すると便利です。比較的手頃な価格で、自宅でも簡単にケアできます。
③ ジュエリーショップに依頼する

汚れがひどい場合や、自分でのお手入れに不安がある場合は、超音波洗浄や研磨を行う専門店に任せるのが安心です。
毎日のケアでジュエリーを美しく保つ方法
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着用後は専用クロスで軽く拭く
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定期的に中性洗剤で洗浄する
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未使用の柔らかい歯ブラシで細かい隙間を優しく掃除する
日々のちょっとしたお手入れだけで、変色を効果的に防ぎ、お気に入りのジュエリーを長く美しく保つことができます。
まとめ
金やプラチナのジュエリーは「決して変色しない」ものではなく、正しく理解し、適切にケアすることが大切です。変色してしまっても、ほとんどの場合は元の輝きを取り戻すことが可能です。お困りの際は、信頼できるジュエリーショップに相談し、専門的なサポートを受けることをおすすめします。
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